【マネジメント】インテル で学んだグローバルリーダーシップ論 第3回:リーダーシップはスキルであり、才能ではない。

今注目を集めている、マネジメントコーチ(経営者コーチ)。 グローバル企業のインテル在社(21年)中は、オペレーション部門全般(管理/経理/予算)から、技術標準・新規事業開発など幅広く15以上の職務を歴任され、現在は複数の企業やエグゼクティブのマネジメントコーチとして活動される板越正彦さんによる連載です。

米国では、リーダーシップはスキルであり、経理やMBAのように、後天的に身につけられるものだと考えられています。だから、上級経営者はみんなエグゼクティブコーチをつけて、傾聴力・質問力を鍛えることが、リーダーになるための必須スキルとされています。
現場の相手の話に耳を傾ける力(特に悪い情報)がないと本当の情報がわかりません。このスキルを身につけるという意識が、日本の経営者や政治家には欠けている場合が多いです。

前出の米国本社の最年少バイスプレジデントで頭の切れで定評のあるリーダーも、コーチングを受けたことでガラリと変容した一人です。
高い生産性が求められると、結果志向が強く、指示の厳しいリーダーになりがちです。そのバイスプレジデントも、それまでは大勢の前で、答えが気にいらないと罵倒したり、会議の準備が不十分だったり客が否定的だと激怒したり、なにしろ気が短く厳しかった。
私も実際見たのですが、日本に来る飛行機の中で回答した78通のメールを送信するために、空港のWIFI スポット(その当時はあまりなかった)をトランジットの間に探している姿は異様でした。そして、朝6時から夜の会食までほとんど(話して意味ある人だけとの)会議やインタビューをびっちり入れないと満足しませんでした。

指示も短く、直接的で、超効率で強烈。その彼が、コーチングを受けた後、非常に我慢強くなったのです。例えば、帰りの空港への車の中で、新入社員の質問に辛抱強く、1時間半以上答えるという以前では考えられない姿をみて驚いた記憶があります。不思議に思って聞いてみたら、そのバイスプレジデントの補佐が言っていたのは、「彼はコーチングを受けたんだ。600万円はらってね。」でした。彼の変容はものすごく、最終的には本社の部下たち約2千人が、彼が部門を変わる際スタンディングオベーションを送るほどになりました。

コーチングの威力を目の当たりにするとともに、傾聴のスキルは上に立つ人間にとって必須だと再確認した瞬間でした。

次回では、スキルとして、これからのリーダーに一番必要な振り返り力とについてもう少し話したいと思います。
(次回へ続く。本連載は週1回の更新を予定しています。)

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