言葉はよく聞くが具体的なイメージがつかみづらい「CSR(企業の社会的責任)」。
連載第1回の今回はまず入り口として「そもそもCSR担当者って何をどこまでやってるの?」を見てみましょう。
*本連載は2016/3発行の書籍『CSRデジタルコミュニケーション入門(著:安藤 光展, 猪又 陽一, 江田 健二)』の内容をもとに再編集しお届けします。
http://g10book.jp/book/info/release/csrbook
連載第1回の今回はまず入り口として「そもそもCSR担当者って何をどこまでやってるの?」を見てみましょう。
*本連載は2016/3発行の書籍『CSRデジタルコミュニケーション入門(著:安藤 光展, 猪又 陽一, 江田 健二)』の内容をもとに再編集しお届けします。
http://g10book.jp/book/info/release/csrbook
CSR担当者を取り巻く状況
CSR担当者の業務範囲の広範さ
近年企業のCSR(企業の社会的責任)に対する注目が増す中、CSR担当者は、より多くのお客様に自社のCSR活動について知っていただくべく、ウェブサイトを通した情報拡散に注力し始めています。多くの会社のCSRの担当者は、CSR報告書(冊子)とともにCSR情報のウェブサイトを作成しています。
私の会社はCSR情報のウェブサイトの構築や運用のお手伝いをさせていただいているため、各企業のCSRの担当者の方と打ち合わせを行なう機会が多々あります。そしてそのお話の中で私が強く感じるのは、担当者のみなさんが大変、お忙しいということです。
実際のCSR活動の取り組み、報告書の作成をはじめ、関連するNPOなどとの調整、社内への活動内容の浸透など、多岐にわたった業務をこなしています。CSR部の人数は、ほとんどの企業が数名程度で、様々な仕事を兼務しているというのが実情です。
多忙なみなさんに「CSR情報のウェブサイトについてはどうお考えですか?」と伺うと、重要性は非常に強く感じられているようなのですが、他の業務を優先しなければならないなどの理由で、ウェブサイト作りにしっかりと力を入れることができない、後回しになってしまっているというところが本音のようです。【図7-1】
私の会社はCSR情報のウェブサイトの構築や運用のお手伝いをさせていただいているため、各企業のCSRの担当者の方と打ち合わせを行なう機会が多々あります。そしてそのお話の中で私が強く感じるのは、担当者のみなさんが大変、お忙しいということです。
実際のCSR活動の取り組み、報告書の作成をはじめ、関連するNPOなどとの調整、社内への活動内容の浸透など、多岐にわたった業務をこなしています。CSR部の人数は、ほとんどの企業が数名程度で、様々な仕事を兼務しているというのが実情です。
多忙なみなさんに「CSR情報のウェブサイトについてはどうお考えですか?」と伺うと、重要性は非常に強く感じられているようなのですが、他の業務を優先しなければならないなどの理由で、ウェブサイト作りにしっかりと力を入れることができない、後回しになってしまっているというところが本音のようです。【図7-1】
サイト作りにおける他部署との連携の難しさ
また、ウェブサイト運営は、社内の他部署の方との連携が必須です。サイトの内容については広報部、サイト更新については情報システム部など、アクションを起こす都度、専門家である他部署のメンバーとの調整や説明が生じます。結果、CSR担当が主導権をもってウェブサイトの更新や改訂に動きにくい状態が続き、その調整の煩雑さに、音をあげてしまう担当者の方も多いのではないでしょうか?
さらに、海外でのビジネス展開を加速させているグローバル企業では、海外の子会社や関係会社のサイトとの情報のタイムリーな連動のためにCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)と呼ばれるシステムを導入する動きが出てきています。CMSによって、ウェブサイト全体を統合的に管理するようになり、その影響からCSR担当者の裁量のみで柔軟にウェブサイトを作り替えることが難しいとお悩みの方も増えています。
さらに、海外でのビジネス展開を加速させているグローバル企業では、海外の子会社や関係会社のサイトとの情報のタイムリーな連動のためにCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)と呼ばれるシステムを導入する動きが出てきています。CMSによって、ウェブサイト全体を統合的に管理するようになり、その影響からCSR担当者の裁量のみで柔軟にウェブサイトを作り替えることが難しいとお悩みの方も増えています。
どこまでウェブサイト制作を熟知するべきか?
CSR担当者は、どこまでウェブサイト制作に熟知するべきでしょうか?
もちろん、多くのことを自らできたほうがよいですが、CSR担当者がすべてをできなくてはならないというわけではありません。
情報システム部や広報部など他の部署との連携は確かに大変ですが、そうした専門担当者を巻き込むことは、CSRのインナーコミュニケーションとして重要な業務と言えます。CSRの担い手であり、重要なステークホルダーである従業員の方に、CSRを自分ごととして携わってもらうチャンスと捉えましょう。
CSR担当者は、ウェブサイト制作の一般的な進め方や重要なポイントをおさえ、CSR部署の考えをしっかりと伝えていけるということを目標にするのがよいと思います。
今回の連載記事は、CSR情報のウェブサイトの制作に関する技術的なテクニカル論や詳細なノウハウをお伝えするのではなく、ウェブサイトに関わる大きな流れ(トレンド)について理解していただくことを目的としています。ウェブサイトやソーシャルメディアのトレンドや、他の企業の良い事例などを知っていただくことによって、今後の取り組みへのイメージをもっていただければと考えておりますので、次回以降の記事にもご期待ください。
もちろん、多くのことを自らできたほうがよいですが、CSR担当者がすべてをできなくてはならないというわけではありません。
情報システム部や広報部など他の部署との連携は確かに大変ですが、そうした専門担当者を巻き込むことは、CSRのインナーコミュニケーションとして重要な業務と言えます。CSRの担い手であり、重要なステークホルダーである従業員の方に、CSRを自分ごととして携わってもらうチャンスと捉えましょう。
CSR担当者は、ウェブサイト制作の一般的な進め方や重要なポイントをおさえ、CSR部署の考えをしっかりと伝えていけるということを目標にするのがよいと思います。
今回の連載記事は、CSR情報のウェブサイトの制作に関する技術的なテクニカル論や詳細なノウハウをお伝えするのではなく、ウェブサイトに関わる大きな流れ(トレンド)について理解していただくことを目的としています。ウェブサイトやソーシャルメディアのトレンドや、他の企業の良い事例などを知っていただくことによって、今後の取り組みへのイメージをもっていただければと考えておりますので、次回以降の記事にもご期待ください。
■チェックリスト
最後に、自社の取り組みについてチェックしてみましょう。
1.直近の1ヶ月について、CSR部における業務のタスク表を作成し、その中でウェブサイト制作関連のタスクに、どのくらい時間を割いているかチェックしてみましょう。
2.上記1でチェックしたウェブサイト制作関連のタスクのうち、サイトの制作や企画そのものを考える業務と、制作における他部署との調整やミーティング運営業務、どちらに多くの時間を割いているでしょうか?
どちらか一方が極端に多い場合は、バランスを見直しましょう!
1.直近の1ヶ月について、CSR部における業務のタスク表を作成し、その中でウェブサイト制作関連のタスクに、どのくらい時間を割いているかチェックしてみましょう。
2.上記1でチェックしたウェブサイト制作関連のタスクのうち、サイトの制作や企画そのものを考える業務と、制作における他部署との調整やミーティング運営業務、どちらに多くの時間を割いているでしょうか?
どちらか一方が極端に多い場合は、バランスを見直しましょう!
(次回に続く)
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CSRデジタルコミュニケーション入門
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本書は、企業におけるCSR担当者はもちろんの事、広報やIR、経営企画など、コーポレートコミュニケーションに携わる全てのビジネスパーソンに役立つ内容となっています。現代のCSRについて、どなたにも読みやすく、理解しやすく、そしてすぐに実践できる内容としてまとめられた一冊です。
http://g10book.jp/book/info/release/csrbook
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CSRデジタルコミュニケーション入門の連載一覧
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