ドローンは、空飛ぶ「Wi-Fi基地」になる【スマホでサンマが焼ける日】

【第11回】電気・エネルギー業界は今、50年に1度の大転換期を迎えています。電力自由化をきっかけに各家庭へのスマートメーター導入が開始され、電力産業、電力関連ビジネスは一気にデジタル化の道を歩み始めました。本連載では、RAUL株式会社代表取締役の江田健二氏が、IoTとも密接な関係を持つ電力とエネルギーの未来を、ワイヤレス給電、EV(電気自動車)、ドローン、ビッグデータ、蓄電池、エネルギーハーベスティング、VPPといった最新テクノロジーの話題とからめながら解説します。

ワイヤレス給電技術を利用して、ドローン自体が電気を各家庭などに飛ばす「空飛ぶワイヤレス給電装置」になる可能性もあります。
そうなると、今、送電インフラがなく電気を使えない地域にでも電気を使うことができるようになります。
また、まだまだ地球上にはインターネット接続できない地域がたくさんあります。そうした地域に飛んでいって「空飛ぶWi-Fi基地」となり、世界中の人がインターネットにアクセスできるようになるかもしれません。

ワイヤレス給電の技術が、ドローンの使用用途を広げる

ドローンは、ただリモコン飛行機のように飛ばしているだけでは意味がありません。
スマートフォンやインターネットと連動することにより、その利用価値・用途が無限に広がっていくのです。ドローンのもたらす経済効果は2025年までにアメリカ国内だけで8兆円を超えると試算されていますが、現在、ドローンの技術開発における大きな課題の一つがバッテリー問題です。バッテリーの性能・容量が飛行時間に大きく関わってくるからです。

ドローンは充電式で、メーカーによって様々な充電池が使われていますが、現在販売されているドローンの平均的な飛行時間はたったの20分。これでは先ほど話したような実用化はできません。
今、代替バッテリーが研究されていますが、一方で注目が集まっているのが「ワイヤレス給電」です。
タケコプターのように、しばらく飛んでいたらバッテリーがなくなって、またもとの場所まで充電のために戻ってこないといけない、では役に立ちません。
ドローンへのワイヤレス給電技術が発達すれば、ドローン同士が空中でお互いに電気の融通をしたり、母船のようなドローンから各ドローンに電気を飛ばして充電したりといったこともできるようになるでしょう。
最近、立命館大学の院生グループがマイクロ波で給電しながら飛ぶドローンを開発し話題になりましたが、ワイヤレス給電技術が実用化すれば、ドローンの飛行時間とともに飛行領域が一気に拡大します。
また、もっと大型のドローンで人やさらに重い物を乗せて移動できるようになるでしょう。新たな夢が広がります。
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グーテンブック編集部 グーテンブック編集部