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1.現状分析のSWOT分析、戦略立案のクロスSWOT
SWOT分析は、内部環境である「強み(Strengths)」、「弱み(Weaknesses)」と外部環境である「機会(Opportunities)」、「脅威(Threats)」の頭文字をとったもので、経営環境を分析するのに適したツールです。
開発されたのは1920年代と歴史のあるフレームワークで、企業だけでなく、非営利団体や国、個人の現状分析にも使うことができます。
SWOT分析は、フレームワークとしても良く知られた代表的なツールの一つですが、内部/外部、プラス/マイナスという単純明快な切り口(2軸)で、非常にMECE感(第2回参照)の高いツールです。
開発されたのは1920年代と歴史のあるフレームワークで、企業だけでなく、非営利団体や国、個人の現状分析にも使うことができます。
SWOT分析は、フレームワークとしても良く知られた代表的なツールの一つですが、内部/外部、プラス/マイナスという単純明快な切り口(2軸)で、非常にMECE感(第2回参照)の高いツールです。
さらに、分析だけにとどめず、戦略立案に活かすフレームワークが「クロスSWOT(TOWSマトリックス)」です。
クロスSWOTでは、内部環境と外部環境を掛け合わせたときにどのような戦略が立案できるか検討するツールです。パターンとしては、以下の4つで、それぞれ取るべき戦略が変わってきます。
①強み×機会...積極的攻勢、積極的に強みを機会に活かす
②強み×脅威...差別化戦略、強みで脅威を機会に変えていく
③弱み×機会...段階的施策、弱みを段階的に克服していき機会に対応する
④弱み×脅威...戦略的撤退、弱みを逆手にとり脅威を機会に変える、急進的に弱みを克服する
クロスSWOTでは、内部環境と外部環境を掛け合わせたときにどのような戦略が立案できるか検討するツールです。パターンとしては、以下の4つで、それぞれ取るべき戦略が変わってきます。
①強み×機会...積極的攻勢、積極的に強みを機会に活かす
②強み×脅威...差別化戦略、強みで脅威を機会に変えていく
③弱み×機会...段階的施策、弱みを段階的に克服していき機会に対応する
④弱み×脅威...戦略的撤退、弱みを逆手にとり脅威を機会に変える、急進的に弱みを克服する
書籍によっては、クロスSWOT"分析"と書かれていますが、クロスSWOTは分析するものではありません。
戦略策定時にたくさんの戦略オプション(選択肢)を発想するためのツールであり、たくさん挙がってきた戦略オプションをそれぞれ評価することで、次の戦略を絞り込んでいきます。
戦略策定時にたくさんの戦略オプション(選択肢)を発想するためのツールであり、たくさん挙がってきた戦略オプションをそれぞれ評価することで、次の戦略を絞り込んでいきます。
2.SWOTは本当に使えないのか?
SWOT分析は有名かつ数多くの企業で実際に活用されているツールですが、冒頭に挙げたように批判があるのも事実です。その要因は大きく3つに大別できそうです。
1.要素が出てこない
強みが出てこない、機会なのか脅威なのかわからないなど
2.しっくりこない
各要素を置いてみたけどしっくりこない、恣意的にまとめてしまうなど
3.万能だと思っている
戦略がありきたりで面白みがない、クロスSWOTが全てだと思っているなど
批判の主な理由は、SWOT分析を使いこなせていないからであると読み取れます。SWOT分析をうまく使いこなすには、以下のポイントを押さえることが重要になります。
ポイント1. 目標を設定する
SWOT分析は明確な切り口(2軸)を持つにも関わらず、機会なのか脅威なのかわからないといった悩みが生じるのは、目標を設定していないからです。
どのような目標を達成したいのか、その市場(顧客)はどこなのか、競合は誰なのかを定義し、企業の立ち位置を明確にする必要があります。
そうすると例えば目標の達成に対し、「佃社長のリーダーシップ」が阻害要因となるのであれば、「夢見るワンマン経営者」と捉えられ弱みとなります。
どのような目標を達成したいのか、その市場(顧客)はどこなのか、競合は誰なのかを定義し、企業の立ち位置を明確にする必要があります。
そうすると例えば目標の達成に対し、「佃社長のリーダーシップ」が阻害要因となるのであれば、「夢見るワンマン経営者」と捉えられ弱みとなります。
ポイント2.多様なチームで行う
SWOT分析は要素をたくさん出すことが重要です。項目あたり1、2個しか要素が出ないようでは、後のクロスSWOTで出てくる案も限られたものになってしまいます。
そこで、SWOT分析を行うときは、ブレインストーミングの感覚で、複数人からたくさんの要素を出す必要があります。かつ立場の違う人たちが集まれば、より客観的な判別ができ、より納得感の高いSWOT表を作成することができます。
そこで、SWOT分析を行うときは、ブレインストーミングの感覚で、複数人からたくさんの要素を出す必要があります。かつ立場の違う人たちが集まれば、より客観的な判別ができ、より納得感の高いSWOT表を作成することができます。
ポイント3.フレームワークを使う
人数が集まっても要素が出てこない場合は、フレームワークを使って強制的に要素を出します。
外部要因であれば、PEST(第3回紹介)、5F(ファイブフォース、ミクロ環境を分析するツール)などを使います。
内部環境であれば、VRIO(第4回紹介)、7S(マッキンゼーの7S、組織の要素)、「ヒト、モノ、カネ、情報、ノウハウ」(第2回紹介)などを使います。
外部要因であれば、PEST(第3回紹介)、5F(ファイブフォース、ミクロ環境を分析するツール)などを使います。
内部環境であれば、VRIO(第4回紹介)、7S(マッキンゼーの7S、組織の要素)、「ヒト、モノ、カネ、情報、ノウハウ」(第2回紹介)などを使います。
ポイント4.他の戦略策定ツールも使う
SWOT分析/クロスSWOTは万能ではありません。
戦略を策定するときには、他に、3C(第7回紹介予定)、アンゾフの成長ベクトル(製品と市場の2軸で戦略を策定するツール)なども使用して、多面的に戦略オプションを検討していきます。
以上のポイントを踏まえれば、SWOT分析は全く古くなく、非常に強力なツールとして使用することができるでしょう。
さて、次回は、いよいよ本題の佃製作所のSWOT分析をみていきましょう。今回は、ロケット編初期とガウディ計画編初期のSWOT分析を行います。お楽しみに!
戦略を策定するときには、他に、3C(第7回紹介予定)、アンゾフの成長ベクトル(製品と市場の2軸で戦略を策定するツール)なども使用して、多面的に戦略オプションを検討していきます。
以上のポイントを踏まえれば、SWOT分析は全く古くなく、非常に強力なツールとして使用することができるでしょう。
さて、次回は、いよいよ本題の佃製作所のSWOT分析をみていきましょう。今回は、ロケット編初期とガウディ計画編初期のSWOT分析を行います。お楽しみに!
(次回へ続く。本連載は週次の更新を予定しています。)
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