ビジネスパーソン必須スキル!下町ロケットで学ぶフレームワーク思考実践講座 第5回 佃社長の経営手腕はいかほど!?SWOT分析でみる下町ロケット~前編~

前々回(第3回)、前回(第4回)でマクロ環境分析のPEST分析、内部環境分析のVRIO分析を紹介しました。今回は、外部と内部の両方を評価するSWOT分析です。 多くのビジネスパーソンはSWOT分析という名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?また、実際に作成したことがある方もいらっしゃると思います。SWOT分析は、コンサルティングファームをはじめ多くの企業で戦略立案に活用されています。一方で「SWOT分析は古い」、「SWOT分析は使えない」といった批判があるのも事実です。今回は、みなさんが実践で使えるようにSWOT分析のポイントを押さえつつ(第5回)、SWOT分析で「下町ロケット」のストーリーを読み解いていきます(第6回)。

本記事は新しい働き方ぜんぶがわかるメディア「ビジネスノマドジャーナル」さんの提供で配信しています。

1.現状分析のSWOT分析、戦略立案のクロスSWOT

SWOT分析は、内部環境である「強み(Strengths)」、「弱み(Weaknesses)」と外部環境である「機会(Opportunities)」、「脅威(Threats)」の頭文字をとったもので、経営環境を分析するのに適したツールです。
開発されたのは1920年代と歴史のあるフレームワークで、企業だけでなく、非営利団体や国、個人の現状分析にも使うことができます。

SWOT分析は、フレームワークとしても良く知られた代表的なツールの一つですが、内部/外部、プラス/マイナスという単純明快な切り口(2軸)で、非常にMECE感(第2回参照)の高いツールです。
 (3390)

さらに、分析だけにとどめず、戦略立案に活かすフレームワークが「クロスSWOT(TOWSマトリックス)」です。
クロスSWOTでは、内部環境と外部環境を掛け合わせたときにどのような戦略が立案できるか検討するツールです。パターンとしては、以下の4つで、それぞれ取るべき戦略が変わってきます。

①強み×機会...積極的攻勢、積極的に強みを機会に活かす

②強み×脅威...差別化戦略、強みで脅威を機会に変えていく

③弱み×機会...段階的施策、弱みを段階的に克服していき機会に対応する

④弱み×脅威...戦略的撤退、弱みを逆手にとり脅威を機会に変える、急進的に弱みを克服する
 (3392)

書籍によっては、クロスSWOT"分析"と書かれていますが、クロスSWOTは分析するものではありません。
戦略策定時にたくさんの戦略オプション(選択肢)を発想するためのツールであり、たくさん挙がってきた戦略オプションをそれぞれ評価することで、次の戦略を絞り込んでいきます。

2.SWOTは本当に使えないのか?

SWOT分析は有名かつ数多くの企業で実際に活用されているツールですが、冒頭に挙げたように批判があるのも事実です。その要因は大きく3つに大別できそうです。

1.要素が出てこない

強みが出てこない、機会なのか脅威なのかわからないなど

2.しっくりこない

各要素を置いてみたけどしっくりこない、恣意的にまとめてしまうなど

3.万能だと思っている

戦略がありきたりで面白みがない、クロスSWOTが全てだと思っているなど
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