損益計算書(PL)を感覚的に理解する方法・BS/PLから知る運用効率【財務はおもしろい】

【第4回】多くの企業・経営者の経営コンサルティングから生み出された「数字を使わず経営を理解するカベヤ式財務のノウハウ」。数字を極力使わずに、さっと短時間で財務の全体像と重要ポイントを紹介します。数字が苦手な人にこそ知ってもらいたい、決算書の数字が読めなくても企業の置かれた状態が簡単に理解できる考え方をお伝えします。

本連載は、書籍『財務はおもしろい ライフプランナーのための教科書 (数字を使わずカンタンに理解するカベヤ式』(2018年10月発行)を、許可を得て編集部にて再編集し掲載しています。

会計の基本「財務三表」とは何か?

皆さんは、「財務三表」と呼ばれるものはご存知かと思います。これは会計における基本中の基本ですので、「財務三表とは何ですか?」と訊かれたら即答できるようにしておいてください。

財務三表とは次の3つを指します。

1 貸借対照表(BS)

2 損益計算書(PL)

3 キャッシュフロー計算書(CF)

皆さんに知っておいていただきたいのは、この3つには「共通したある一つのストーリー」が流れているということです。
連載第4回は、損益計算書(PL)について分かりやすくご説明していきます。

損益計算書(PL)の〝超感覚的〟読み方

「収益ー費用=利益」を表すのが損益計算書(PL)

貸借対照表(BS)は右側が「調達」を表し、左側が「運用」を表します。BSの部分で運用した結果、どれくらい利益が出たのか? その利益を表すものが「損益計算書」(PL)と言われるものです。
 (5157)

【図・利益を上げる】を見てください。これが損益計算書(PL)を表す図です。
右側に「収益」、左側に「費用」という2つの箱が描いてあります。収益と費用の差額が「利益」です。
つまり、PLというものは「収益から費用を引いて残った利益を表すためのもの」、ということをまず理解してください。

利益は「5つの段階」に分かれている

PLというものは、財務会計といわれる会計書類の中に出てくるのですが、財務会計で出てくる利益というものは、大きく分けて5つの段階に分かれています(【図・5つの利益】)。
 (5158)

まずはこの図の中にある太字部分を見てください。これが5つの利益です。

一番上の「売上高」から「売上原価」を引いたのが「売上総利益」。そこから「販売費及び一般管理費」を引いたのが「営業利益」。さらに「営業外収益」を足して「営業外費用」を引いたのが「経常利益」。さらに「特別利益」を足して「特別損失」を引いたのが「税引前利益」。最後に「法人税等」を引いたのが「当期純利益」です。

PLでは調達、運用した結果どれだけ利益を上げたのか? に関してこのように「5つの利益」に分けて表示してくださいというルールになっています。

PLは「営業利益」と「経常利益」にフォーカスして見よ

ここで重要なのは、もちろん5つの利益の一つひとつの意味を理解するということもそうですが、特にしっかりと理解しないといけないのは「営業利益」と「経常利益」の2つです。

営業利益とは何かというと、本業から得られる利益、つまり本業からいくら儲かったのか、ということを表す利益です。もし営業利益が赤字だとしたら本業自体が赤字ということなので、「この会社の経営は大丈夫だろうか?」という視点で考えないといけないことになります。

一方で経常利益というものは〝常に稼げる利益〟です。経常利益の上に書いてある「営業外収益」「営業外費用」は、例えば売上以外で家賃を受け取っていたり利息をもらったりする営業外の収入(営業外収益)と、利息の支払いなどの営業外の費用(営業外費用)で、これらは本業以外の儲けを示します。最終的にこれらの本業以外の収支も含めた利益が経常利益なのです。

この営業利益と経常利益の2つを見ることによって、会社がどれだけ本業で儲けていて、同時に、常に稼げる経常収益力がどれくらいあるのか、が分かるようになります。

PLを見ると、5つの利益区分に関する数字が大量に縦長に書いてあるので、多くの皆さんはその時点で頭が痛くなってしまうのです。
ですが、皆さんが頭の中に入れておくべきことは、PLに流れているストーリーはあくまでも「調達、運用、利益の最後の〝利益〟というフェーズが書かれているものなのだ」、ということです。

そのことを理解して、利益を5つの区分に分けて、本業からいくら儲かったのかな? 常に稼げるのはいくらかな? 税金を払って残った利益はいくらかな? と「一つひとつの区分で表示されているものなのだ」ということをぜひ理解してください。
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グーテンブック編集部 グーテンブック編集部