大前研一「"位置情報"で安全安心。人身事故削減からホームセキュリティまで」

【連載第7回】スマートフォン、SNSの普及に加え、測位技術の発展、さらにはドローンなどの新技術出現によって「位置情報ビジネス」が飛躍的に進化している。そう、世界は今「位置情報3.0」時代に突入しているのだ。 本連載では位置情報を活用したビジネスを取り囲む様々なテクノロジーの現状を大前研一氏が解説します。

埼玉県のプロジェクト

埼玉県のプロジェクト

警備会社不要の兆し? コスパに優れたホームセキュリティカメラ

セキュリティ分野においては、個人が設置するカメラが既存の警備会社の事業を代替してしまうかもしれない、というところまできています。

セーフィー という会社が開発したSafieクラウドサービスと対応カメラ。
このカメラは精度が高く、170度見守り可能で、本体価格はたったの1万9800円。防水で屋外にも設置でき、Wi-Fiでネット接続すればあらゆるところに設置可能です(図-28)。
月額980円で、7日間分の録画データをセーフィーのクラウド上に保存しておいてくれます。動体を検知したら、クラウドを介して、Safieアプリがダウンロードされた利用者のスマホにアラートを通知。もちろん遠隔地にいてもスマホから様子を確認できますし、その際の通信経路は暗号化処理でセキュリティを確保しています。
手頃な価格でありながら、ここまでサービスが充実してくると、使ってみたくなります。
Safieのクラウドプラットフォーム

Safieのクラウドプラットフォーム

例えば警備員が不在になる週末や、ひとり暮らしの女性の自宅にも便利でしょう。日中、家を空けているときに誰かが近づいて来て、ガタガタ何か怪しい動きをしても、スマホに全て通知されますので、管理人に電話して見に行ってもらうことや、警察に電話することもできます。

何か事件が起こった場合は、7日分のデータがきちんとクラウドに残されていますので警察へ提出すればよい。
また、室内に設置すれば、高齢者の見守りなど介護の面でも役立つかもしれません。

このように位置情報があらゆる分野で利用され始めると、一方では産業の突然死が起きる可能性も浮上します。
ホームセキュリティはまさにその例で、1万9800円でここまでのセキュリティサービスを利用できるなら、セコムなどの事業は不要になってくるわけです。

何か起こったとき、警備会社を待たなくても、いち早くスマホに知らせがくるのですから。これまでの事業を位置情報技術が代替していく可能性は、大いに考えられます。
(次回に続く)
23 件

この記事のキーワード

この記事の書き手

グーテンブック編集部 グーテンブック編集部