「どこまでできた?」と聞かれないための「コミュニケーションプラン」【コンサルタントの技・プロアクティブ仕事術】

【連載第5回】「毎年同じことを繰り返せばいい」時代は終わり、能動的に先読みした仕事が求められるようになりました。世の中の変化が激しくなり、昔の通りに仕事をしていてはダメだと多くの人が気付いています。本連載では、仕事をデザインし、思い通りにプロジェクトを遂行していくための仕事のスキル「プロアクティブ仕事術」をご紹介します。

本連載は、書籍『プロアクティブ仕事術 コンサルタントが3年目までに身につける仕事をデザインする方法』(2017年7月発行)を、許可を得て編集部にて再編集し掲載しています。

どこまでできたのかがわからないから、「ホウ・レン・ソウ」ができない

もし、上司や同僚から「どこまでできた?」と聞かれていたら、あなたはおそらく一人前と認められていません。「どこまでできた?」と聞かれるのは、上司や同僚との間で「ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)」ができていないからです。

しかし、「どこまでできた?」と聞かれる原因は、単なる「ホウ・レン・ソウ」という行動以前にあることがほとんどです。つまり、そもそも、どこまでできているのか、自分でも把握できないから報告できないという状況です。

聞かれて初めて、頭の中で作業の組み立てを考え直し、場当たり的な返答をする、というのが日常化しているわけです。

こうなると、毎回「どこまでできた?」に対する答えが変わってしまい、上司から「この前と話が違う」となって、信用を失うのです。「どこまでできた?」という問いに、毎回正確にこたえるためには、仕事の進み具合がわかる基準として、作業レベルでスケジュールを明確にしておく必要があります。

タスクの見通しができない人は、信用を失う

「どこまでできた?」という質問のあとには、おそらく「あと、どれくらいでできる?」という問いが来るはずです。
あなたの仕事の進み具合と今後の時間の見積もりから、あなたの仕事の完了を見通し、安心して任せていて良いのか、あるいはなにか対策が必要か、上司は判断したいのです。

また、「あと、どれくらいでできる?」という問いが発せられるときは、急いでいる可能性もあります。上司や同僚が、あなたの仕事が完了するのを待っている場合です。このとき、明確な答えがないと、あとどれくらい待てばよいのかわからないので、聞いた方はイライラします。

もしかすると、あなたの仕事が遅いため、全体の仕事が終わらないかもしれないと、みんなが気を揉むかもしれません。
明確にあとどれくらいかかるか答えられないと、あなたの信用は同じようになくなっていきます。

プロアクティブ仕事術 コンサルタントが3年目までに身につける仕事をデザインする方法

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本書は、アクセンチュアなどでコンサルタントを務めた後、独立コンサルタントとして多くのプロジェクトに参画してきた著者が、コンサルティングの現場から学んだ仕事の「基本」を整理したものです。
「あなたが主体となってプロアクティブに仕事をまわしていく」ための方法をお伝えします。

「仕事の見える化」が、段取りを良くする

仕事は一人でするものではなく、多くの人と協力しながら進められます。
あなたの仕事の完了を待っている人がたくさんいます。あなたの仕事の進み具合で、自分の仕事の段取りを調整する人もたくさんいます。

こうした人々に対し、あなたは責任を負っているのです。いま、どこまで仕事が仕上がっていて、あとどれくらいで終わりそうか、自分できちんと把握するだけでなく、周りの人にもわかるようにしなければなりません。そのためには、自分の仕事を見えるようにしなければなりません。

「どこまでできた?」、「あと、どれくらいでできる?」に即答するためには、自分の仕事を明確化し、段取りを組んだ上で、進捗状況が一目で把握できるように「仕事の見える化」をしなければなりません。

「仕事の見える化」を行うには、スケジュール化すればいいのです。これは、単純なことなのです。しかし、自分の仕事のスケジュールさえ作っていない人が大多数です。
単純作業ではなく、一人仕事でもない、現代の多くの仕事では、スケジュールを作って進捗管理をすることが必須です。なぜなら、仕事の多くは、たくさんの人と分業で行われ、複雑な前後依存関係を持っているからです。

現代に働くあなたの仕事には、「仕事の見える化」が必要なのです。

「コミュニケーションプラン」を知っていれば「どこまでできた?」は聞かれない

話をもう一歩進めると、「どこまでできた?」、「あと、どれくらいでできる?」と聞かれているようではまだ半人前といったところでしょう。
きちんと仕事をこなす人は、こちらから上司や周りに仕事の進み具合や問題点を「ホウ・レン・ソウ」して、円滑に進めていきます。

上司への報告を計画的に行うことも大切です。仲間や関係者に定期的に状況を知らせることも大切です。こうした周りの人たちとのコミュニケーションは、事前に考えて決めておくべきです。そうしないと、後手に回ります。

思い付きの「ホウ・レン・ソウ」ではなく、計画的な「ホウ・レン・ソウ」が有効なのです。事前に周りとのコミュニケーションの仕方を決めておくのは「コミュニケーションプラン」の一つです。
(次回に続く)
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グーテンブック編集部 グーテンブック編集部