【ファイナンス】財務ノマドによる「経営に必要な会計講座」:第18回 貸借対照表のポイント4 回転期間を分析して不良債権や不良在庫を見やぶる

会計講座の第18回目は、回転期間について解説いたします。 第16回、第17回では、貸借対照表における安全性を見極めるための2つの指標、「流動資産」と「自己資本比率」について述べてきました。 安全性という意味では、その他にも利益の圧迫や資金繰りの悪化に直結する不良債権や不良在庫に関しても確認することが必要です。回転期間を使って異常値を発見し、滞留が発生していないか注意してみましょう。

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滞留債権、滞留在庫を見破るには?

Q:不良債権や不良在庫を見やぶるポイントはあるのでしょうか。

A:債権や在庫は回転期間を意識してみましょう!

貸借対照表においては売上高と対比して、その残高が、何カ月分の売上なのか、という視点の分析も有効です。

主な分析ポイントとして、

・売上債権回転期間       ※売上債権=売掛金+受取手形
・棚卸資産回転期間

があります。
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この2つは滞留債権、滞留在庫を見破るのに大変有効な分析手法です。

回転期間の分析で、棚卸資産が滞留傾向にあるかがわかる

Q:棚卸資産回転期間について、実際の事業にどのように当てはめるのですか?

A:短期的な安全性の指標として「流動比率」というものがあります。

決算書で見るべき重要なポイントを示すと安全性⇒収益性⇒成長性という順番になります。

まず企業活動をしっかり行う前提として財務基盤がしっかりしている必要があります。そして、そのうえで収益性、成長性を見ていきます。貸借対照表ではこの安全性を見ることができるのです。

それが流動比率と呼ばれる指標です。
 (2567)

数値目標を達成することにとらわれず、自社の水準を知ることが大事

Q:棚卸資産回転期間について、実際の事業にどのように当てはめるのですか?

A:例えば、売上高が120億円の不動産会社があります。この会社の1ヶ月あたり売上高は120億円÷12ヶ月=10億円となります。

そしてこの会社の棚卸資産(販売用不動産等)が20億円であれば、20億円(棚卸資産残高)÷10億円(1ヶ月売上)=2ヶ月分、ということで、この会社の棚卸資産は2ヶ月で回転している(まわっている)ということがわかります。

では、この会社の決算を時系列で3期みてみましょう。
 (2571)

この会社は売上こそ順調に伸びておりますが、在庫がどんどんと滞留していることが分かると思います。

特に不動産会社が販売する不動産は市況が悪くなるとなかなか販売することができず、結果として資金繰りに行き詰ることがあります。

このように回転期間を時系列で分析をしていくと、その会社の売上債権や棚卸資産が滞留傾向にあるのか否かわかります。
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