【マネジメント】インテルで学んだグローバルリーダーシップ論 第4回:これからのリーダーに一番必要な、振り返り力

今注目を集めている、マネジメントコーチ(経営者コーチ)。 グローバル企業のインテル在社(21年)中は、オペレーション部門全般(管理/経理/予算)から、技術標準・新規事業開発など幅広く15以上の職務を歴任され、現在は複数の企業やエグゼクティブのマネジメントコーチとして活動される板越正彦さんによる連載です。

360度評価の低い結果を受けて、部下のタイプ別に指導の仕方を変え、マイクロマネジメントをやめるようにしました。実は、私もそれまではかなり細かいマイクロマネジメントをしていました。

また秘書の人にも相談してみました。「ビジョンも話してるんだけどなあ」、「バーベキューとか、歓迎会もしてるんだけどなあ」、私がブツブツ言っていると、「月に1回、月次報告会をして、会社や部の状況をちゃんと話しましょう。」「部員の誕生会を毎月しましょう。」など、具体的なアイデアが出てきました。そしてそれを少しずつ続けていくと、部下の評価も、チームの雰囲気も良くなってきました。自分で考えていても、見えていない部分があるのです。

その結果、部下からの多面評価は徐々に改善されて、1年でスコアは約100%アップしました。100点満点で40点が80点になった感じです。自己分析すると 自分自身が過去のスパルタ上司から受けた経験と、これまでの成功体験による驕りがあったのですね。自分がそれまで評価していなかった人にも我慢強く、よいところを見付けてタイプ別に対処するようにしました。

最終的には「こんなに笑う人だったんですね」と言われるようにもなりましたし、部門を異動する際に大変感謝されるまでになりました。

容易ではないプレーヤーからマネジメントへのステップ

今回は筆者のインテルでの経験を基に、それまで成果主義で評価を受けてきたプレーヤーからマネジメント、組織のリーダーへと自己変革していった経緯についてお話ししました。当然ですが、プレーヤーからマネジメントには大きなギャップがあり、プレーヤーとして成功した人がマネジメントとしてそのまま成功するとはいえず、むしろその成功体験が足かせとなる場合があります。

プレーヤーとして成果を上げてきたからこそ、自身の成功体験をもとに、自分のやり方を押し付け、マイクロマネジメントに陥りがちです。しかしそれでは本当の組織マネジメントはできません、形ばかりの組織ができたとしても、いつかは壁に突き当たります。

他人の評価を受け入れ、自分には見えていない点を認識し、立場の違いを考慮したコミュニケーションをとる、これらは言われると簡単にみえることに思えます。しかし、実際にこれらを実践できているリーダーは多くはありません。

インテルでは、上司や評価システムで、それらに気付き、修正する機会が与えられています。しかし、ベンチャー企業のマネジメント層やたたき上げの経営者には、これらのリーダーとして育成される機会が与えられていません、失敗してから学んでいくしかありません、悪くするとそのまま組織崩壊や事業の停滞へとつながります。だからこそ、リーダー育成の機会やコーチングが重要になってくるのです。


次回は、振り返りとコーチングによって気づき、変わっていった具体例とそのステップをもう少し詳しく話したいと思います。
(次回へ続く。本連載は週1回の更新を予定しています。)

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