大前研一「赤字財政に政情不安 EU4位の大国イタリアの現状」

【連載第1回】鞄や家具などのものづくり、ファッションやオペラなどの文化。歴史的建造物が連なる町並みや穏やかな農村。国のいたるところに文化と産業が息づく町があるイタリア。国家財政・社会情勢が悪化する中、なぜイタリアの地方都市は活気に満ちているのか。イタリアに日本の課題「地方創生」解決のヒントを探る。

 (2923)

南米、特にアルゼンチンはスペイン系が多い印象をお持ちかもしれませんが、実際にはイタリア系が非常に多いです。米国のボストンのイタリア人街などはよく知られていますが、そのような場所が世界各地にあります。

一方でイタリアは外国からの移民も多く受け入れており、その数は577万人(2011年)にも上ります。同図の右側はイタリアに暮らす移民の出身国別構成比ですが、最多数はルーマニアからの移民です。互いにラテン系欧州国ということで、親近感があるからではないでしょうか。

そんな中、移民受け入れに関しては近年社会問題化しつつあり、治安の悪化やゴミ問題といった地域生活の秩序の乱れなど、さまざまな問題を抱えています。
また、北アフリカのモロッコやチュニジアから大勢がボートに乗ってイタリアの島に漂着してくる光景(ボートピープル) は、日本でも話題になりましたね。

毎日数百人という大量の移民がイタリアになだれ込んでくることで、どこの国で受け入れ、どう対処していくのか、欧州全体を巻き込んだ深刻な問題となって議論を呼んでいます。
(次回へ続く)
20 件

この記事のキーワード

この記事の書き手

グーテンブック編集部 グーテンブック編集部