大前研一「つながりが生むビジネスモデル『テクノロジー4.0』とは何か」

【連載第1回】「インターネットの次に来る革命」が、世間をにぎわせています。FinTech、位置情報、そして、IoT。「テクノロジー4.0」と称される現在のテクノロジーは、ビジネスモデルや経済のあり様を変えていきます。テクノロジー4.0にはどんな利点があり、今後どのようなビジネスが生まれてくるのでしょうか。

Uber はサンフランシスコで生まれながら、本社機能はオランダにあります。世界のどこかで誰かがUber を使うと、その瞬間にオランダの本社に取引情報が送信されます。
運転手に売上の85%を支払う業務は、オランダで行われているのです。

さらにオランダ本社はそこから経費を除いた利益を、タックス・ヘイブン(租税回避地)であるバミューダに本社登録した別会社に送り、最終的にサンフランシスコの親会社に送られる「技術料」は全体の1.45%だけです。

そのため、Uber が大成功しても、米国政府には税収がほとんど入りません。Uberの実際の本社はサイバースペースにあり、世界中のあらゆるオーダーを同じシステムで決済しているので、国という単位はほとんど意味を成していないのです。
これが21世紀の企業の形であり、テクノロジー4.0時代の企業の形です。
この延長線上で考えてみると、カントリーリスクもないということになります。19世紀は国単位で他国を侵略していましたが、20世紀には会社が他国に進出して多国籍企業が生まれ、「企業の多国籍化」という言葉がよく使われました。

しかし21世紀の今、企業は多国籍である必要すらなくなっています。どこにあっても一緒なのです。
現在Uber では3000人以上が働いていますが、クラウド・ソーシングで人材を調達しているため、誰がどこにいても関係ありません。場所はどこであろうと、結果的に仕事さえやっていれば良いわけです。
(次回へ続く。本連載は毎週1回の更新を予定しています。)
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グーテンブック編集部 グーテンブック編集部