中小企業のためのマーケティング・ブランディング戦略 第1回「思い込みを解除せよ!なぜ中小企業やスタートアップは自らを弱い立場と思い込むのか?」

消費者のニーズや価値観が大きく変わり、市場自体も縮小している中、セオリー通りの戦略が機能しないと感じることはありませんか? 「努力はしているが、成果が出ない・・・。」 「頭では理解しているが、具体的にどうしたらいいのかわからない!」 「方向性やゴールイメージを見出せないからモチベーションを保てない・・・?」 こんな悩みを持っている中小企業やスタートアップ企業は多く存在します。経営陣は目標を掲げるばかり、現場は目の前の売上目標に追われるだけ・・・。では、中小企業やスタートアップには大手企業に負けない独自の「強み」は存在しないのでしょうか? いいえ、そんなことはありません。そこには小さいからこそ優位に立てる独自の「強み」が間違いなく存在します。「強み」を理解し、活用することで、大企業にも十分対抗できるパワー(差別化要因)を秘めているのです。

「どこからどのように手をつけ、推し進めたらいいのか?」

「売り上げを上げる」という大きな目標に取り組むということは、「何をすべきか」を考えるのと同義です。
自社の分析や業界の動向、顧客のニーズ、新たなマーケティング手法に最新ツール。さらには経営陣の意向に現場の不満、社内の組織体制と、考慮すべき要素は数多く存在します。

そんな中で、上述した優位性を強みに変えていくには、どのように戦略を練り上げ、どこから着手し、どうやって実現させていくのかという戦略プロセスの設計が必要となります。

実践のコツは、価値観ギャップの克服と目的にあり

ではなぜ、「立派な戦略を描いても成果がでない」のか?実は、戦略以前に重要な論点である「目的」と「目標」のステップを見逃しているからに他なりません。

「目的を達成したい」と考える成長過程で「気づき」のステップが高まると、問題解決に向かう糸口へと一気に近づくことができます。少し抽象的になってしまったので、わかりやすく説明をしてみます。

例えば、あなたが日常生活の中で「風邪をひいた」という問題に直面した時、どのような反応から「風邪」だと判断していますか。

①なんだかしんどい・・・調子が悪いな・・・
②うーん・・・これは病気なのかな・・・
③うーん・・・これは風邪かもしれないな・・・

人によって「風邪」だと判断する理由は異なります。風邪をこじらせやすい人は、③のように考え、すぐにこれが「風邪の症状」だと判断がつくでしょう。しかし、滅多にひかない人は①のように調子が悪いという段階から、なかなか風邪だと自覚できません。

これはつまり、その人が風邪に直面したことのある「経験と回数」によって、判断基準が変わってくるということを意味します。何を言いたいかというと、人によって、理解度や価値観にはギャップがあるということです。戦略を実行するには、こうしたギャップを理解して、誰もが共通認識を持たなければなりません。そのために必要なのが、一貫したマネジメント体制と、伝える術(スキル)です。

ここでまた、風邪の話に戻します。対処方法はさまざまですが、いずれの場合も、ゴールは「元気になりたい」のはずです。つまり、最終的な「目的」は、皆同じということです。
こうした各対処方法が、目的達成への「戦略」となります。なお、この戦略を現場が実行できるレベルに持っていくには、以下3つの要素が必要です。
①シンプルであること
②本質的であること
③行動に移せる指針があること

上記の内容でまとめた場合、理解度も価値観ギャップもギュと縮まってくるはずです。逆に言えば、目的達成に必要のない、民間療法はムダなのでやめましょう、ということです。

これからの経営者・リーダーに求められる資質

論理として戦略を立てられるだけではなく、事業を方向付ける旗振り役が今、求められています。
なぜかというと、戦略は最終的に意思を持って決断するため、決して論理だけで決着できるものではないからです。常に「こうありたい」「こうあるべき」という意思に伴った仮説を立てながら、行動や事実で裏付けを取り、周囲の納得を得る。そんな思考や行動によって、個人の意思が全体に広がり、やがて大きな動きを生み、成果へと繋がっていくのです。

この一貫した流れを「仕組み化」することで、他社にはない「独自の強み」を持ちつつ、持続的な成長を手に入れることができるはずです。

次回以降は、今回の内容を土台として、より具体的なテーマの本質に迫ります。考えるだけではなく、走りながら事業を変革・成長させていける内容をお届けします。
(次回へ続く。本連載は隔週の更新を予定しています。)
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